コーヒーが出来るまで5

前回は、フルウォシュド精製のお話でした。

収穫した実をどうやって、コーヒー豆(製品)工程を「精製」といいます。

精製方法は現地で細かく違いがありますので、
これからお話しする内容が全てではありません。
一例としてお話します。ご了承くださいね。

今回は、収獲してきたチェリーの果肉を剥いてから精製する方法の二つ目の
お話です。
ちょっとややこしいです。

*パルプドナチュラル精製
ナチュラル精製とフルウォシュド精製のいいとこ取りです。
収獲してきたチェリーの果肉を取るところまでは、フルウォシュド精製と
同じですが、ミューシレージ(ぬめり)を残したまま乾燥させます。

乾燥は天日乾燥、風による乾燥、機械によるドライヤー乾燥などがあります。

ミューシレージを取るときにアクアパルパーという機械を使うのですが、
完全に取り切らないで、少し残したりします。

この少しというところがミソで、これによって出来上がりのコーヒーの味が
変わることが分かっています。

コスタリカでこの様子を見てきました。

コスタリカでは、上質のコーヒー豆を「ブティックコーヒー」と呼んでいます。
ミューシレー時の残し加減でどんな風に味が変わるのか取り組んでいるようでした。

パルプドナチュラル精製は、フルウォシュドに比べて水の使用量が少ないので、
設備も小さく、小農家でも精製が可能です。
世界中の農園でこの方法が取り入れられています。

私の感覚では、パルプドナチュラル精製で作られたコーヒー豆はコクがあり、
甘味があるように思います。私の好きな味です。

コーヒー豆の精製も試行錯誤そして研究によってどんどん精度が高められています。