コーヒーが出来るまで3

前回は、コーヒーの実(チェリー)が出来るところまででした。


今回は、収穫した実をどうやって、コーヒー豆(製品)にするかです。
この工程を「精製」といいます。

ここからは、とても複雑なお話しとなります。
出来るだけ分かりやすくお話しするつもりですので、
どうぞ、最後までお付き合いください。

また、精製方法は現地で細かく違いがありますので、
これからお話しする内容が全てではありません。
一例としてお話します。ご了承くださいね。

さて、収獲してきたチェリーは、実を剥いて種(パーチメントといいます)を出すか、
実を剥かないで果肉が付いたままにするかの選択を受けます。

収穫してきたチェリー
↓一番上の写真

//www.ko-hi-koubou.com/hpgen/HPB/entries/143.html


最初に果肉を剥かない方法は、アンウォシュド(非水洗式)、ナチュラルと呼ばれます。
要するに、果肉が付いたまま干されるわけです。

そうすると、果肉が干しぶどうのように変質します。

乾燥したチェリー
↓上から2番目の写真

//www.ko-hi-koubou.com/hpgen/HPB/entries/143.html


カラカラになるまで干されたチェリーは、その後果肉を剥かれ、パーチメントにされます。

パーチメント

↓ 上から14番目の写真
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パーチメントにされたあと、40日程度寝かされ、出荷前に脱穀され、生豆(なままめ)
として輸出されます。

精製方法にこだわるのは、コーヒーにしたときに味が変わるからです。
この精製方法で作ったコーヒーの味は、コクがあり、香りも独特です。

ナチュラル精製は、精製時に水の使用が少ないため、水が貴重な地域で行われていました。
また、チェリーを干している間に雨が降らない、雨季と乾季がしっかり分かれている
地域が条件です。
ブラジル、エチオピア、イエメンなどで行われいます。

この精製方法の弱点は、果肉が付いたまま干されるため、異物(枝や果肉等)、
欠点豆(未熟、虫食い豆等)が混入しやすい、また、精製工程をしっかり管理しないと
腐敗臭(腐りの臭い)が付いてしまうこと等があげられます。

これを克服するために現地では、干すまえに水槽に入れ、石や枝、未熟豆等を
比重を利用して選別したり、干す場所も土の上ではなく、コンクリートの乾燥場で
行ったり、最終的な異物除去を機械で行ったりしています。

また、人の手による異物除去(ハンドピックといいます)を徹底して行い
異物除去を行っています。

ハンドピックの様子
↓ 4番目の写真

//www.ko-hi-koubou.com/hpgen/HPB/entries/49.html

いかがです?手間が掛かっているでしょ?